一般部隊配属

★初めて伊丹市にやってきた。
飛行機の爆音がうるさいというのが第一印象であった。
私達が配属されたのは、第三師団司令部付隊、隊長は越智３等陸佐（当時・あだ名はハゲチャビン）であった。
付隊（づきたい）は、司令部直轄部隊で、隊本部、車両小隊、管理小隊、保安警務隊、司令部勤務班で構成されていた。
隊本部は、所属付隊員の人事・給養・管理業務を行う。
車両小隊は、付隊が使用するトラックや、司令部で使用するジープなどの車両やドライバーの管理。
管理小隊は、付隊や司令部で使用する資材及び補給物品等の管理や、演習時における管理炊事業務を担当する。
保安警務隊は、司令部の警戒、警備、警務業務を実施し、司令部勤務班は文字通り司令部で勤務する隊員である。
司令部は、幕僚庶務室、第１部から第４部、会計課、総務課などで構成されていた。
私は、第４営内班に配置され、小隊では当初、車両小隊に配属された。
私は、車両小隊では仕事らしい仕事は何もしていない。
車両小隊に所属していた期間の殆どを、後述する自動車教習所や千僧駐屯地業務隊総務課外来係などに派遣されていたからだ。
千僧駐屯地には、司令部付隊の他、千僧駐屯地業務隊、第３輸送隊、第３施設大隊、第３偵察隊、第３通信隊、千僧駐屯地基地通信隊、第３会計隊、第３補給隊、武器隊、第１１５地区警務隊、調査隊などが駐屯していた（当時）。
また、伊丹市にはこの千僧駐屯地の他に、中部方面総監部がある伊丹駐屯地や阪神地区病院（自衛隊病院）もある。
大津駐屯地や福知山駐屯地と一番相違する点は、千僧駐屯地や伊丹駐屯地には、婦人自衛官（WAC＝ワック）がいたことである。
もちろん、駐屯地内のワック隊舎（婦人自衛官居住宿舎）には、男性立ち入り禁止である。
尚、一般部隊に配属されると、夜の点呼における集合はなく、当直陸曹が名簿を手に、各班に確認に回ってくる程度だった。