ファシストの歌

千僧駐屯地外来係千僧駐屯地外来係

★駐屯地に駐屯する各部隊は、自隊の業務のみならず、時には駐屯地業務隊から臨時勤務として、各種業務の作業員の派遣を要請される場合がある。
例えば、先述したKP業務(炊事支援)もその代表的な一例だ。
他の駐屯地の業務としては、ボイラー勤務、洗濯場勤務、浴場勤務、給水所勤務、図書係、外来宿舎勤務などがある。
この外来宿舎勤務が、業務隊総務課総務班に所属する外来係の勤務であり、司令部付隊の車両小隊から作業員を出すことになっていた。
外来係とは、駐屯地業務隊が管理する外来宿舎の管理である。
私は車両小隊の院田士長(階級・当時)の後を受け、その年の3月1日から二ヶ月間外来係として勤務することになった。
総務課総務班の班長は、浴本1等陸尉である(当時)。
外来係とはいえ、普段、そんなに仕事があるわけでもない。
私の直接の上司となった横川1曹からも、暇なときには寝ていても良いとの指示もあったので(笑)、適当に仕事をこなしていた。
いわゆる、自衛隊用語でいう「ペースをつかんだ!」というやつだ。
なお、10時と15時には、一旦、総務科の事務所へ顔を出して、お茶を飲むことになっていた。
そこで、かなり歳の離れた横川12曹や藤田1曹、それに婦人自衛官坂本1士や北村士長達とお茶話をするのである。
業務隊の隊舎には、会計隊なども入っており、時々は一緒に警衛勤務に就くなどの交流もあり、人脈構築には役立ったものである。
全国組織の自衛隊ではあるが、この駐屯地業務隊は極めて属地性が強く、定年を間近に控えるなど、あまり遠方に転勤したくない隊員にとっては、憧れの部隊である。
しかしながら、所属人員枠が非常に限られており、故に作業員を各部隊に割り振るのである。
無事に外来係の勤務を二ヶ月間こなした後、浴本班長から努力賞を贈ってもらった。


※文中に登場する個人名、団体名、組織名等は一部架空及び仮名であり実在のものと異なります。

有刺鉄線

PREVIEWホームNEXT


All Rights Reserved,Copy Right(C)Y.B/OfficeLEIBSTANDARTE,2003