血潮と交へし

婦人自衛官と演習婦人自衛官と演習

★私が在職していた頃から、徐々に婦人自衛官も演習への参加を要求され始めてきた。
とは言え、その殆どは炊事支援などの後方業務ではあった。
指揮所演習を始めてから、炊事支援以外の演習にも参加するようになったものだ。
現在の自衛隊ではどうだろうか!?
報道されたように米軍などでは、堂々と女性兵士が戦場に派兵されている。
この件につき、自衛隊地方連絡部や現職の自衛官に取材をした。
その結果、現在では婦人自衛官も普通科(歩兵)などの戦闘職種に配置されとのことであった。
私が教育を受けた福知山の第7普通科連隊にさえ、婦人自衛官が配属されているとのことであった。
さて、気になることが一つある。
私も経験したが、普通科で戦闘団演習では約一週間もの間、富士の荒野を駆け巡る。
その間、用便、特に大の方は、草むら奥に分け入っての野外排便、いわゆる野糞(のぐそ)というやつだ。
果たして婦人自衛官もそうなのか!?
実は、現在の東富士演習場などでは、環境保全の観点から、公には野外での用便は禁止されたとのことであった。
そこで、要所要所に、仮設トイレを設置してあるとのことであった。
環境保全というよりは、やはり婦人自衛官への配慮という側面が大きいのだろう。
男性自衛官は、こっそり野糞に行っているよとのことであった。
ちなみに、私の現職時代も仮設トイレを作ってもらったことはあったが、細長い溝を掘り、ビニール製の衝立を設置しただけのものであった。
しかしながら、現在の仮設トイレは、排泄物等が大地に漏れないような造りになっている立派なものらしい。
さて、私の現職時代のある演習でのこと、千僧駐屯地業務隊の婦人自衛官も参加した。
長期演習における隊員達への便宜のために、演習地で売店を開く為だった。
顔見知りの婦人自衛官達も参加しており、のどかな演習になったものだ。
現在の演習、特に戦闘職種の婦人自衛官は、様々な配慮が為されているとは言え、たいへんだと思う。


※文中に登場する個人名、団体名、組織名等は一部架空及び仮名であり実在のものと異なります。

有刺鉄線

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